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2019.03.16
つぶやき

わたしが思っていることをつらつらと

こんにちは、ふたごじてんしゃ中原です。

きょうは、個人的な投稿になります。

 

「遅れてばかりなのに、なぜ商品の宣伝ともとれるテレビ取材などをうけているのか」

先日、このようなご質問をうけ、同様の疑問をもたれた方もいらっしゃるだろうなと思いましたし

最近は「ふたごじてんしゃ」の情報ばかりで、自分が考えていること思っていることをお伝えしていなかったと気付いて

きょうは投稿しています。

 

 

 

 

これまでのこと

 

最近、ふたごじてんしゃのことを知ってくださった方が多いとおもいますので

ご存知の方もいらっしゃるとおもいますが、改めて簡単にふたごじてんしゃができた経緯をお話ししますね。

 

2010年にわたしに双子がうまれ、2011年から中原自身が自転車移動に困難を抱えていたので、スッと行ってスッと帰れる手段がほしくてここまできました。

手づくりの自転車をネットでみつけたとき、「こんな方法があればわたしも大丈夫かも!」と希望をつないだことを今でも鮮明に覚えています。

 

双子が2才のころ、双子でも乗れる自転車に憧れをもちながら、仕事勤めをしていました。

保育園はベビーカーを置く場所がなかったので、自宅から駅を通りすぎた保育園へ送り、また自宅へ戻ってベビーカーをとめ

さっき往復した道をとおって駅から電車に乗り、勤務先へむかっていました。

仕事を終え自宅のある駅につくと、一旦ベビーカーを取りに自宅へ戻り、来た道をまた引き返して保育園へ行き、また来た道を戻る。

そんな毎日でした。

仕事でヘトヘトになりながらも、夕方でグズグズになった子どもたちをなだめすかしながらベビーカーに乗せて連れて帰ります。

すんなり帰れずイライラしたこともありました。

自宅へやっとついても休む間はなく、夕飯の支度にお風呂に寝かしつけ。次の日のオムツの名前書きのご用意もしなくちゃね。

 

 

これが毎日まいにち続くと、体力的に本当にしんどくて、なんのために子育てをしているのか

なんのために働いているのか、なんのために自分は存在しているのか、そんなことが分からなくなるほど精神的に参ってしまいました。

あの頃は、歩きじゃなくてスッと行ってスッと帰っている自転車に乗るママたちの姿に、どれほど憧れをもったかわかりません。

ひとりっ子だった長男の育児は便利な自転車だったのになぁって思いながら、30キロを超えるベビーカーを押し歩いたことも覚えています。

 

スッと行ってスッと帰ってきたかったので、長男の子育ての時に使っていた子ども乗せ自転車に乗って出掛けたこともあります。

でも、2回転倒してしまいました。

こけるときとっさに自分が下敷きになったこととヘルメットを被っていたので、子ども達には何の影響もなかったのですが

自分は血だらけになってしまいました。

このとき、子ども達はわんわん泣くし、わたしも申し訳なさから「ぜったいこけない自転車に乗るねん」って決意したのもこの時でした。

 

だから、2014年自分だけの「ふたごじてんしゃ」が手に入ったとき、

きっと同じような悩みを抱えているママはいるだろうなとおもっていたので

手に入った「自慢」をするための発信ではなく

「こんな自転車をつくりたい。つくることでみんなと喜びを分かち合いたい」と

いま大変そうなママたちに向かって、引受け手のメーカーさえ決まっていない時からずっと発信をしてきました。

発信媒体はアメブロとTwitterから。

SNSがもともと苦手ですし、自分の顔と名前をさらけだすことにとても不安を感じていました。

でも、それをしなければこの活動を誰にも気づいてもらえないと覚悟をきめて始めました。

 

Twitterでは、応援者もできましたが、匿名性が高いというところから色々意地悪な意見やたたかれることがありました。

とても怖かったことを覚えています。

それでも進み続けたのは、「双子を自転車に乗せること」は考えられていない状態になっていることを止めにしたかったからです。

 

「こんな自転車があったら私たちはうれしいよね。わたしはきっと自分らしい子育てができそうだよね」

メッセージに込めた想いは「希望」でした。

その発信したメッセージを受け取った方々が、取材を申し込んでくださって最初はネット記事からはじまり現在に至ります。

だから、取材をうけつづける理由は、2014年にアメブロやTwitterで発信を始めたころと今もあまり変わっていませんね。

 

 

2016年にOGK技研が手をあげてくれたので、これでわたしはニーズの顕在化だけに専念できるとおもいましたが、ここから苦しい時期がはじまります。

ニーズの顕在化をすすめればすすめるほど、全国から本当に困っているママパパと出会い

それでもわたしには何ともしてあげられないジレンマに苦しみました。

せめて自転車移動のことを話すことや、他の移動手段を一緒にかんがえることで

辛い気持ちが緩んでくれたり、代替案で一歩進んでくれることを願いながらこの3年間すごしてきました。

なかなか進まない開発に、正直、自宅を担保して自分が全部引き受けて作った方がいいんじゃないかと思い詰めたこともありました(笑)

それは現実的じゃないので、しませんでしたけどね。

 

社会的信用を得る為、ふたごじてんしゃという会社を立ち上げましたが、この活動では十分に収入が得られないので

もともとしていた仕事をつづけながら、「ふたごじてしゃ」が世にでて本当にママの役に立てる日を夢みて今日まできました。

そして収入が得られるようになったらこの事業に専念し、自転車移動で悩む人たちのためにもっともっと働きたいと望みここまできました。

 

 

わたしにできることは「本当に必要としている人たちがいること」を社会へ伝えることです。

健康な大人が乗れる自転車だけでなく、さまざまな課題をもちながらも

自分の意志で、自分の力で、自律した生活を望んでいるのにもかかわらず

ツールがないというだけで諦めるしかない人たちがいるということを伝えることと

諦めていた人に希望を持ってもらうことです。

伝えながらツールを整え、ツールを使うことで、生活が豊かになって欲しい

生きることがしんどさでいっぱいになるのではなく、相棒がいることを伝えられたらと願ってきました。

 

 

試乗会も沢山おこなってきました。

発売日も未定だけど、もうすぐできるとおもうから

「双子だから」という理由で絶望するのではなく、希望をもってもらおうと続けてきました。

 

 

 

 

 

 

販促活動でしょ?

 

イベントにでたり、講演したり、試乗会をしたり、メディアにでたり・・・。

この前なんて、販売店の方に説明についてきてっていわれて説明にいってるのに

依頼してきた人に「販促活動でしょ?」って言われて、本当に失礼な人だなぁと気分を害したことがあります(笑)

 

ちがうんだなぁ

って、いっつもおもっちゃう。

まぁ、人がどうおもうかなんて仕方のない事だけどね。

 

何度もお伝えしますが、ふたごじてんしゃは、「買って かってー」といって買わせることができるものじゃないと思います。

アセスメントをしているのが、その際たるものだとおもっています。

必要としている人の生活実態におとさず、イメージ先行でキラキラした夢だけをみさせて買わせることができるものじゃないんです。

 

だれでもひとつやふたつあるんじゃないかしら?

買ってみたけれど、ちょっと違うんだなぁっていうモノが。

でも、子ども乗せ自転車は、子どもたちの命もあずかっているから本気度がハンパないママパパの相棒なんです。

だから、イメージだけで買っちゃいけないんです。

「〇〇さんが乗っているから」だけで買っちゃいけないんです。

自分にとって「どうなりたいか?」「どれだったら自分が生きやすくなるのか」が一番大切なんです。

2輪メーカーさんで、自社ブランドを中原に強みも弱みをちゃんと教えていただけたら、2輪が必要だと判断したママパパにはアドバイスしますから言ってね。

 

 

さて、子ども乗せ自転車の寿命はとても短いのに高価です。

2輪なら6才をこえてもママだけが乗る自転車として利用できますが

3輪のふたごじてんしゃの場合は、2輪よりは使い勝手がよくないとはっきり言えます。

 

働いてせっかく貯めた大切なお金を「ふたごじてんしゃ」につかってくれるのなら

あなたが困っているときに後ろでちゃんと支えられる相棒になれるくらいの「自転車」になっていなければ、もったいなさすぎるもの。

 

「家は帰るところ」と願っているわたしは、今日もたのしかったねってみんなが笑顔で帰れるようにしたいんです。

だから、予見できる危険性をアセスメントでお伝えしたり、使う人の無謀な運転で事故を未然に防ぐことに力を注いでいます。

それが結果的に、この自転車が社会に定着し、しいては後進のママたちにとっても便利なツールのバトンを繋ぐことができるとおもっています。

使う人にも一緒になって文化を創ってもらおうと思っています。

 

他にはね、新たな移動手段の必要性を業界の方に知ってもらうことかな。

そもそも中原自身の活動の出発点が、双子育児特有の外出困難な状況にあることを伝えることだったし

OGK技研にも常々伝えてきたけれど、OGK技研でさえもさすがに当事者じゃないから分からないこともいっぱい。

双子のいるママパパがどれほど大変な思いをしているのか、私の言葉だけでは伝わりきれない部分をメディアにのせて社会へ伝えることで

業界の方からの助けやアドバイスをいただけるようになったとおもいます。

 

 

 

ここにない未来を創る

 

 

すべては「ここにない未来を創る」のひとことにつきます。

 

より安全な方法でいろいろな事情のあるご家庭が、自分の力だけでお出かけできる社会や文化を創っていくことです。

出来ないことがあれば、出来る人に手伝ってもらえばいいというのが私のスタンスですが

人に手伝ってもらっていたことや、できずに困っていたことが、自分で簡単にできるようになったらもっとうれしいでしょ?

 

だから、自分で気軽で簡単に目的地へつけるようになれるよう

いまは物珍しい新しいカタチの自転車であっても、それが社会で当たり前のツールとなっていくことが私が目指したい場所なんです。

もっともっと様々なデザインが増えたらいいなぁって願ってやみません。

だから、新しいモノづくりをチャレンジした企業さんがあれば、いつでも企画のお手伝いをいたします。

ワクワクしながら、いっしょに新しい文化を創りましょ!

 

 

これからも進みます

 

これからも取材依頼や講演の依頼があればお引き受けいたします。

メーカーや販売店舗など業界の中だけではなく、より多くの人たちを巻き込む必要があります。

 

現在、メーカーであるOGK技研の生産が滞っているつらい状況ですが

今も変わらず興味を持って取材をしたいと言っていただけるのであればお引きうけし

より早くこの社会にあたらしい移動手段の文化が創られるための土台を築いていきたいと思っています。

 

 

こんな風に色々と想いをもちながらここまできましたが、うまくいかないことの方がいっぱいあって辛く感じることは沢山あります。

それは、移動困難をかかけるママの希望となれるよう旗を振ってきましたが、モノづくりが追いつかなかったり情報公開のタイミングが遅いことでした。これは、自分の無力さを突き付けられたようで辛く感じてきました。

でも、辛いつらいって言っていても現実は何も変わらない。自分ではどうしようもない事って、きっと誰にでもあることですよね。

だからこそ、日々できることを探して、目指す未来にむかって進みたいと思います。

 

中原 美智子

 

 

 

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