
【11/5 ドリームデイ・アット・ザ・ズー in アドベンチャーワールド】試乗会開催しました!
小雨が降るあいにくの天気でしたが、34組のご家庭に試乗へご参加いただきました。
今回は、アドベンチャーワールドさんの敷地内での開催となり、小学生以上のお子さんでも試乗体験が可能でした。
■ 印象的だった参加者の声と課題意識
特に印象的だったのは、現在、交通ルール上禁止されている就学児以上のお子さんの自転車送迎について真剣に考えている方が多かったことです。そして、本気で自転車送迎を検討した方々だからこそ、「小学生以上は乗せてはいけない」という交通ルールを知っていらっしゃる方が多いということもわかりました。
■ 試乗体験された保護者の方の声(送迎に関するニーズ)
- 「交通ルール上乗せてはいけないことを知っているから、そもそも送迎手段として考えていなかった」というママの声
「ふたごじてんしゃの後ろに乗せて走ってみませんか?」と声をかけたところ、
「え?!自転車に乗せていいんですか?」と大変驚かれていました。
現状での道路交通法では公道での送迎はむずかしいことをお伝えしつつ、
「今日はイベントで私有地内での試乗ですから問題ありませんよ」とお伝えしました。
まずは、自転車で送迎するとはどういうことか、自転車送迎が叶うと暮らしがどんな風に豊かになるかを具体的に想像していただくことで、こういった送迎手段が当たり前になるよう活動を続けていきたいと考えています。
- 「自転車以外の送迎手段がないので、大きくなったわが子をひやひやしながら2輪自転車の後ろに座らせて送迎している」というママの声
「これなら(送迎が)しやすそう!」とのお言葉で、実際に試乗いただきました。
「ちょっと乗り方がむずかしい」
という感想もありましたが、2輪の送迎よりも安心感が格段に違うということで、
いずれこういった自転車が広がることに希望を持っていただきました。
■ 参加していただいた方、その他のお声(一部ご紹介)
- 自転車があれば、特別支援学校のバスポイントまで負担なく連れて行ってあげられそう。
- 歩行器を使って歩いているから、自転車なら便利だろうな。
- 車の免許を持っていないから、いつも送迎手段に困っていた。
- だましだまし2輪自転車に乗せて送迎しているけれど、体格もしっかりしてきていよいよダメかなぁって日々思っている。
- 小学生2人のお子さんを乗せて、送迎できるかも!
- (未就学児のお子さん2人を乗せて)2輪前後(の自転車)は無理だからあきらめていたけれど、これならいけそう。
- 普段は電動2輪に乗っているから、ふたごじてんしゃは後ろに重心があるように感じる。
- 憧れの自転車に乗せてあげることができた。
- 腹部をサポートしてもらえて安心した。
■わたしたちの願い:誰もが不便を乗り越えられる社会へ
わたしたちは、誰しもが何かしらの不便を抱えていると思っています。
そして、それらの不便は、日々、それぞれの工夫やがんばりで乗り切っていることでしょう。
ただ、工夫とがんばりだけでは立ち行かない人たちもいるのが現実です。
生活をするうえで何かしらの障壁があることで、
ご本人の社会参加がむずかしくなったり、ケアをするご家族の手間や負担が大きくなったりします。
多くの人が感じる障壁であれば、社会システム全体が大きく変えることができるかもしれません。
しかし、ごくごく一部の人のニーズだったり、そのニーズが少しずつ違うことで、
大きな枠組みで捉えて一気に変えることがむずかしいのが実情です。
少数派の不便は、見過ごされがちです。
しかし、その少数派の人達の社会参加が叶うようになったり、
ケアをしているご家族やサポートしている人たちの身体的・精神的負担が軽減できることのメリットは計り知れません。
それが、自転車というツールで一部分でも解決できるように担えるなら、これほど素晴らしいことはないと思うのです。
🚲 自転車がもたらす自由と自律
自転車は、乗り物が誕生したころより、自由と自律(自立)の象徴でした。
そして、自由や自律がかなう社会は、平和で愛に満ちていると思います。
自分の意志で、生き方を選べるような、そんな気持ちにさえ自転車はしてくれます。
これからの自転車を、健常な大人ひとりが自由に楽しむ乗り物から、
だれかを送迎する時の選択肢のひとつにしたいと考えています。
様々な制約から解放され、自律的に暮らすためのツールにしたい。
ある家庭のがんばりを「特別なこと」として閉じ込めるのではなく、
誰もが抱えている課題のひとつとして社会全体で捉えたい。
「あなたの大変さを、誰かが知っている社会」にしたい。
思いやりを社会システムに取り込むことで、業界自体が持続可能な事業として成立できるようになるのが、ふたごじてんしゃの願いです。
すべての人たちの希望を叶えることは難しかったとしても、一つひとつカスタマイズしていくことで、
誰かの「これならできる!」をつくっていきたい。
そう強く感じた一日でした。






