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2019.01.26
あゆみ

2018年末までの動きについて

こんにちは、ふたごじてんしゃ中原です。

 

今日は、2018年末までオージーケー技研株式会社(以下、OGK技研)と株式会社ふたごじてんしゃのわたしたちが

ふたごじてんしゃプロジェクトをどのように進めてきていたのかをお伝えしたいとおもいます。

 

 

 

2年越しの応援からようやく発売に至った2018年5月。

即完売してしまい、6月1日にアセスメントをしていただいた方でさえ購入できなかったり

そもそも販売店が近くになくて、修了証をもっていてもそれを持って買いに行ける店舗がなかったり

沢山の方にがっかりなおもいをさせてしまったこと、改めてお詫びいたします。

 

 

 

再販発表から

 

 

製造販売を担うOGK技研からの再販延期のお知らせ理由は

「ふたごじてんしゃの安定供給できるように製造工場の変更の為」とお伝えさせていただいておりました。

 

 

(・・・前文省略・・・)
その後、皆様のご期待に応えるべく、次回ロットの製造に邁進しておりましたが、初回ロットを依頼した製造委託先工場の都合により、製造が困難になったため、製造委託先を変更する必要が生じました。現在、より安定して高品質な製品を、お客様に供給できるよう新たな製造委託先工場で量産体制を整えておりますが、BAA再取得などのプロセスを経る必要があるため、再販時期が遅れております。 【OGK技研HPより】

 

 

 

ふたごじてんしゃの製造は、いま中国でおこなっております。

環境悪化が問題となっている中国では、環境対策が喫緊の課題となっています。

 

工場は、環境基準を満たすために新たな設備投資が必要になったり、

一方では環境に配慮して稼働時間が制限されたりと、規制への対応が求められています。

環境基準に満たないことで罰金や操業停止の措置を受けたり、設備を整えられず経営が困難となった工場も少なくありません。

暮す人とモノづくり工場、とても大変な時代を迎えているそうです。

 

そのため、初期ロットを生産してくれた製造委託先工場においても

そういった社会情勢の影響を避けて通ることは出来ず、従来どおりの製造を続けることが困難になりました。

そこで、ふたごじてんしゃのあらたな委託先をみつけお願いする運びとなりました。

 

ですが、新しい委託先でもさまざまな課題がありました。

それでも、待ってくれている人に応えられるよう

OGK技研担当者はひとつずつ解決できるようつとめてくれました。

もちろん、「やる!」と手を挙げたのなら当然だ と当然のお言葉があるとおもいます。

 

OGK技研担当者が課題解決に奔走する中

自転車業界にいらっしゃる方々が「ふたごじてんしゃを待っているママたち」を心配してくれました。

自転車が大好きで、自転車ってすばらしいーって、

それぞれが心の中にもっている自転車の可能性を知っていらっしゃる方たち。

そして、そんな「自転車愛」いっぱいの人たちが力を貸してくださいました。

 

そして、2018年秋ごろ。

OGK技研、(株)ふたごじてんしゃ、中国工場の方たち、力を貸してくださった自転車関係者さんのみなさま

関係者が勢ぞろいして、2019年モデルふたごじてんしゃを囲み

最後の仕様確認や乗り心地などを確認。

 

重りを乗せて走ったり、私たちも乗って走ったり・・・

さまざまな段差も、狭い歩道も、傾斜やでこぼこ道など試乗をしました。

試乗会では初めてのスイング機構にとまどうママもおおいので、傾きやすい硬さについて検討をしました。

この場には工場さんも一緒に考えてくださり、みんなで改良すべき点などを洗い出し、

細かなお願いをしたにもかかわらず、短期間であらたな車体を用意することを工場さんが引き受けてくれました。

 

文化が全く違う中国の男性の方が、日本にすむ双子をもつママのことを

こんなにも考えてくださってありがたいとしかいいようがなかったです。

これも、今回様々な立場の沢山のかたの応援があったからこそ、みんなが一つになって進められたんだとおもいます。

おかげさまで2018年末には、最終仕様のカタチもほぼきまりました。

 

 

 

制約のおおい「ふたごじてんしゃデザイン」について

 

 

小ロットでつくるのも大変、大きくて運んでくるのも大変なふたごじてんしゃ。

 

その上に、双子(2人の子ども)を乗せるには

こういうところに注意して、こんなカタチにすることでQOL(生活の質)を向上させて、こんな使い心地が必要で

道路交通法上はこんな制約があって、JIS規格がこうあって、BAA幼児二人同乗用自転車の規格ではこうなってて

そしてやっと自転車にのれたママのテンションがあがるようにかわいいことも大切で

そしてそして、生活に取り入れやすい価格であることと、メンテナンスがしやすいこと

と、とても細かいオーダーが沢山あります。

 

わたしの中解釈ではこれらを全て詰め込んだものがデザインだとおもっています。

もしかしたら、そんな細かなところをすっとばして作る事はできたかもしれない。

 

でもね、中原製ふたごじてんしゃが届いて初めて乗ったときに気付いたことは

細かなとこであっても絶対すっとばしてはいけないんだ

これから使ってくれるママが増えればもっといろんな課題が出てくるだろう。

だからこそ、まずわたしが気付いたこと、不安におもったことはさきに手を打っておきたい。

 

そうおもっていたことを理解してくれているOGK技研さんも

可能な限り取り入れ実現できるよう力を尽くしてくれました。

 

試験をパスし、自信をもって送り出した初回販売の車体ですが、

実際に使用していく中でいろいろな問題や課題が見えてきました。

購入者や販売店舗からのお問い合わせをいただき、安全を期するため、

全数対応をするべくOGK技研さんの社員さんに駆け回ってもらいました。

ユーザーのみなさんにはメンテナンスする場所や時間のご協力をいただきました。

 

ほかにも、ユーザーさんからは実際の生活で使っていないと分からなかった発見や、それぞれの使用感、

こうだったらもっとみんな嬉しい、楽しいんじゃないか、といった、忌憚のないフィードバックを沢山いただき、

その声は、2019年モデルのふたごじてんしゃに活かされています。

ユーザーのみなさんさんが一緒にふたごじてんしゃを育ててくれているとおもうと

本当にこの「ふたごじてんしゃプロジェクト」が一つになれたんだろうなって

胸に込み上げてくるものがありました。

 

いまでも個別対応させていただきながら

はじめての3輪自転車を、これからも安心して使い続けてもらえるデザインにするにはどうしたらいいのかということを日々考えています。

 

これからも、ママ自身が自分のおもうようにおでかけができ、子どもたちと一緒に安全に楽しい思い出がつくれることを願って進めてまいります。

 

 

 

お礼:

これまで、技術的なご協力のお申し出を沢山いただきましたが、いただいたお声すべてにお応えできないものもありました。

この場をお借りしてお礼申し上げます。

 

 

 

2019年1月26日
代表取締役 中原美智子

 

 

 

 

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